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愛らしいたぬきと古墳のコラボはここだけ『いたすけ古墳』

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今回は大阪にある『いたすけ古墳』のご紹介です。百舌鳥古市古墳群巡りとしてはその5になります。
『百舌鳥』駅前にある古墳で、この一帯は大山陵古墳(仁徳天皇陵古墳)をはじめ、見ごたえのある古墳が5つもあるという古墳好きにとっては憧れの聖地ともいうべき場所で、この古墳はそのちょうど中心に位置します。
では、今回はいたすけ古墳に一礼。

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古墳概要

この古墳は大阪府堺市にあります。世界遺産登録が確実とされている百舌鳥・古市古墳群の丁度中央位にあって、大きさは古墳群中8番目。墳丘長約146mと決して小さい古墳ではない、というか一周してみると結構な大きさを感じられる古墳なんですが、周りに日本一の大きさを誇る大山陵古墳(仁徳天皇陵)をはじめ、履中天皇陵、ニサンザイ古墳など古墳群を代表するような古墳に囲まれているので、どうしても影が薄めになってしまいがち、古墳たちの中でいわば中肉中背な古墳です。
被葬者は不明、というか主体部の構造や副葬品なども不明な事から、研究自体があまりされていない古墳なのかもしれません。

他の古墳に比べて研究度合が薄く感じられる要因の一つとして、この古墳が私有地やった事が挙げられます。普通、宮内庁管轄ですよね。その為、『わしの土地に勝手に入るな!』的なノリで他の古墳の様に研究者を入れてがっつりと探索などが出来なかっただろう事が一因として考えられます☆

私有地のだった為、研究どころか市内ど真ん中の好立地な事も相まって宅地造成の為に取り壊される事になったんですが、市民運動によって消滅を免れたという経緯があります。実際、樹木の伐採の際、重機を通すために造られた橋が南岸に残っていて、当時、南側は禿げた山がむき出しになってしまっていたそうです。
現在も濠の外から眺める分には特段変わった風には見えませんが、航空写真なんかで見れば一目瞭然の10円禿のような地面むき出し部分がある事が窺えます。

こういった経緯から、ここは古墳自体の歴史的価値は勿論、堺市民の市民運動によって史跡を守ったという、文化財保護のシンボルマークとされている古墳です☆

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外周を散策

古墳北側

外周の内東西は住宅が隣接しているので至近で観察は出来ないんですが、北は公園、南は車道になっているので、割と自由に見て回る事が可能。今回は北側からアプローチしました。

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古墳北側に面した公園。こちらに限らず、古墳巡りをしているとしばしば不審者に間違われる事があります。

間違ってないと思うよ☆

負のオーラを気取られてしまうと、最悪、報されてしまうので、すれ違う時は爽やかに挨拶を交わしましょう。

逆効果でないかい?

という訳で古墳北側からの眺め。

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丁度、蓮が葉と花を拡げているシーズンだったので、とても綺麗。

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ここの濠は多分水の循環と排出がないんでしょう、しばしば悪臭が問題になるそうなので、この蓮の繁茂が濠一面に広がればインスタ映えで観光客は(恐らく)激増するわ、水質は(多分)改善されるなど色々と想像を巡らせられるそんな趣ある景色です。

善右ヱ門山古墳

いたすけ古墳の陪塚とされる古墳です。古墳周辺にはかつて数基の陪塚があったものと推定されていますが、残念ながら開発が進み、現存するのはここのみ。堺と言う江戸時代からの商業都市のど真ん中にあって、本体の取り壊しすら危ぶまれた中、一基でも残っているのはある種奇跡とでもいうべき場所です。

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柵で囲われている上、木がうっそうと茂っているので中を窺い知る事は適いませんが、感じられる人にはかなり強いものを感じられるパワースポットなんだそうです。 

南岸の橋とたぬき

南岸には宅地造成の為、取り壊そうとした際に掛けられた橋の名残があります。歩いて渡れないように半分は落とされていますが、半分は掛けられたまま。
ここでは、この古墳の名物ともいえるシシ神様ならぬたぬき様を拝めます。

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このたぬき、地元の方にも親しまれているらしく、僕が訪問の際にも多くの人がたぬきウォッチングに勤しんでいました。町と隣接していながらも自然と町が隔絶されている事の一つの証左となろうかと思います。

アクセス

  • 住 所:〒591-8036 大阪府堺市北区百舌鳥本町3丁338番地外
  • 駐車場:なし

JR阪和線『百舌鳥駅』徒歩11分。

まとめ

今回はこれで以上です。
百舌鳥の古墳は大体どこもそうですが、街中に溶け込むように建っているので隣接する住宅に阻まれて観察しにくいのが通例ですが、ここは割とじっくりと眺めることが可能です。タヌキは愛らしく、運がよければ餌をおねだりする姿を観察する事も可能なんだとか。古墳巡りの候補へ入れてみて下さい。

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