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非時香菓発祥の地。『橘本神社』

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非時香菓
まずなんて読むのかすらわからないこの単語、『ときじくのかぐのこのみ』と読みます。
今回はこの実にご縁の深い神社『橘本神社』のご紹介です。

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神社概要

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神社があるのは和歌山県海南市

この神社があるのは和歌山県海南市。マリーナシティはじめリゾート地のイメージが強い和歌山県ですが、そんな華やかさは和歌山市内だけ。この海南くらいまで下りてくると工場いっぱいのゴリゴリな工業地帯が延々と続く地帯になります。
この神社はそんな湾側から少し内陸に入った集落の中にあります。

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ときじくのかぐのこのみが実っています

この神社のご祭神でもある田道間守(たじまもり)は時の垂仁天皇から常世の国から非時香菓(ときじくのかぐのこのみ)を取って帰ってくるよう命じられます。
常世の国とは浦島さんの行った竜宮城を含めた海の向こうの異世界説と死後の世界説の二つあるんですが、いずれにせよあなたが上司に言われたら冗談ですよね?と素で返すだろう命令ですが、昔の記述にはこういった無茶ぶりは割と普通に横行しています。
そしてそのどこにあるかすらわからない国にある実を田道間守は見事持ち帰ります。それがこちら。

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今でいう橘、つまり蜜柑ですね。非時香菓=時を選ばず、香る菓子(果物)という意味で、これが転じて不老長寿の霊薬とされていたんだとか。

ご祭神・ご利益・アクセスなど

  • ご祭神:田道間守神 熊野坐大神
  • ご利益:商売繁盛(特にお菓子屋さん)
  • 創 建:不明(少なくとも1437年以前)
  • 例 祭:蜜柑祭り(10月10日)
  • 住 所:〒649-0144 和歌山県海南市下津町橘本125
  • 駐車場:あり

創建年始ははっきりしたことはわからないものの、かなりの歴史を持つ神社であろうことが窺えます。神社の前の道がかなり細いんですが、鳥居を過ぎた北側に駐車場も用意されているので、比較的参拝しやすい神社といえます。

境内散策

境内はそれほど広いようには感じませんが、神社庁によると境内地は2,000平方メートルという事なので、周りに見える雄大な景色一帯全体が全部境内地の多くが神社の敷地内という事になるようです。

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手水舎

橘にちなんだ神社という事で手水舎もちょっと変わった形。というか一瞬何なのかわからなかったんですが多分蜜柑型。

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ご本殿・拝殿

この神社のご拝殿とご本殿です。

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すぐ左脇には書置きの御朱印なども収められています、300円。

ときじくのかぐのこのみ

改めて非時香菓です。

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田道間守が常世の国から持ち帰った原種がここに植わっていて、これが全国に広がったという事だそうで。
という事は日本の蜜柑の発祥の地はここ。蜜柑発祥の地で現在に至っても名産として受け継がれているのは時の流れを感じるところ。

まとめ

今回はこれで以上です。
橘(蜜柑)は不老長寿の霊薬であるとともに、日本最古のお菓子ともいわれているものでそれを日本に取り入れた田道間守は不老長寿、商売繁盛、ミカン農家の豊作となかなかピンポイントな視点でのご利益を授けてくれる神社です。
日本有数の蜜柑の名産地で蜜柑発祥の歴史に触れてみるというのはいかがでしょうか。

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