神社に一礼

近畿圏内で神社・ラーメンを中心に『明日どこ行こ?』に答えられるブログを目指しています。

ヒーローと乱暴者2つの顔を持つ『素戔嗚命』

日本神話に登場する主役級として外せないのが素戔嗚命
生贄にされた女性に扮して八俣の大蛇を討伐した伝説は恐らく知らない人は居ないだろう神様の中で一番ヒーローとしての色が強い神様ですが、一方でその粗暴な行いによって天照大御神を天岩戸へ引きこもらせてしまうきっかけを作ってしまったという一面も併せ持つ二面性を感じさせる神様です。

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お祀りされている主な神社

全国的に名前の知られた神様なので、神社名に素戔嗚・須佐神社と名前がついているところ以外では、京都で流行った疫病を鎮めるため、お祀りすることとなったという京都祇園の八坂神社が有名。
あと相殿や摂社なども含めれば全部の神社でお祀りされているんちゃうやろかと思うくらい色んな神社でお祀りされているのを見かけます。

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関連する神話など

誕生の話

神産みによって素戔嗚命伊邪那美命が黄泉の国から生還し、禊を行った際に鼻を洗いだ時に生まれたとされている神様です。ちょっとグロと思う方もいるかもしれませんが、どの神様でも今の人間式に生まれることはまずなく、汗とか涙とか出てくるものと一緒に生まれるか、神様らしくはじめからそこにいるものとして誕生自体に触れられることのない神様というのが殆どです。

天岩戸伝説~高天原追放

素戔嗚命のエピソードは前半と後半で分けることが出来、この出来事はその前半にあたります。
この頃の素戔嗚命は一言で言えば乱暴者。書籍の記述によって、無法者だったり天照大御神中心の反体制派だっだりしますが、何にせよ周りから厄介者の扱いを受けていたことに変わりはありません。

父神伊邪那岐から海の支配(統治)を任されるもこれを拒否。母神に当たる伊弉冊がいる根の国(冥界)へ行きたいと駄々をこねて暴れる様は邪神とかそういう悪者と言うより駄々っ子のような印象を受けます☆

最初は兄弟神であることもあり、擁護していた天照大御神も自分の言いつけで機織り場で働く女神(稚日女尊)が素戔嗚命が元で亡くなってしまう事件が起こると流石にそんなわけにもいかなくなりました。これがきっかけで起こったのが天岩戸事件です。
天照大御神は程なくして岩戸から出てきたものの、事件の発端となった素戔嗚命は無罪放免というわけにはいかず、爪を切り、髭を剃り、高天原追放処分となりました。

八俣の大蛇退治

高天原追放となり、中つ国(人間界とでも言うんでしょうか)の出雲国にたどり着きます。ここからは前半の乱暴者のイメージとは打って変わってヒーローとして知られる事となった全く違う一面のお話。
出雲の国で素戔嗚命は老夫婦と若い娘に出会います。この辺りには八俣の大蛇という化け物が現れ年に一度自分たちの娘を食べてしまうといいます。これまで老夫婦の間には8人の娘がいましたが内7人は食べられてしまい、今年は最後に残ったこの娘も食べられてしまうと嘆いていました。
そこで素戔嗚命はその娘『櫛名田姫(クシナダヒメ)』を退治後に嫁に貰う事を条件に、その八俣の大蛇退治を買って出るわけです。
素戔嗚命は櫛名田姫を櫛に変えて自分の髪に挿します。そして、その老夫婦に八俣の大蛇を酔わせる強い酒を8つ用意して酒桶に入れておくように申し付けます。
そうして準備をおこなったところで八俣の大蛇と対峙、お酒を飲んで眠ってしまった八俣の大蛇に切り込みます。大蛇は固く剣の刃は欠け攻めあぐねる中、尻尾を切り落としたところ中から一振りの太刀が出てきます。この剣を以て見事八俣の大蛇を討ち滅ぼします。その後、櫛名田姫と夫婦となった素戔嗚命は仲睦まじく暮らしたというお話。

この時尻尾から見つかった剣が今も三種の神器として伝えられる天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)です☆

2面性を持つ素戔嗚命

前半の高天原で乱暴狼藉を働いていた頃と、八俣の大蛇退治を成し遂げた後半は全く違うヒーローとしての素戔嗚命が見られます。
退治を申し出た際には櫛名田姫を嫁として貰い受ける約束のもとで動いているわけですから、無償奉仕するヒーローとは少し違うものの、それがヒロインにあたる櫛名田姫とラストに見事結ばれるというハッピーエンドの伏線になっている点や、最後八俣の大蛇退治の際、重要な役割を果たした天叢雲剣をその後に天照大御神に献上している点も以前の素戔嗚命とは全く違うというところを強調しているのが印象的。
天叢雲剣天照大御神天皇の祖先にあたる瓊瓊杵尊ニニギノミコト)に天孫降臨の際、渡した三種の神器の一つとして、現在にも伝わっていることから天皇の威光は素戔嗚命の功績のおかげであるとも言えるわけです。

ご利益・ご神徳

疫病・災難除け

武神としてのイメージ通り、その強力な力を持ってあらゆる病気・災難から守ってくれるご利益を頂けます。
平安時代、疫病が流行った際に占いを行ったところこの神社の方角(御所から見て東南)に原因があるとされ、最終的にまだ小さいお社だったこの神社に勅使が派遣されると疫病が治まったと言われています。

今よりもずっと医療技術が発達していない平安時代の疫病なんて出来ることは本当に神頼みくらいしかありませんでした。そんな中で疫病を鎮めた素戔嗚命の御力は絶大と言えるでしょう☆

縁結び・夫婦円満

八俣の大蛇退治の後、素戔嗚命は生贄になるはずだった櫛名田姫を見事助け出し、夫婦となります。そして仲睦まじく暮らしたとされることから、そのご縁にあやかって縁結び・夫婦円満のご利益も頂けるとされています。

まとめ

今回はこれで以上です。
素戔嗚命の伝説は前半と後半で性格が変わったと言うより、もうまるで別人のような変化を遂げるわけですが、これを禊によるものとする説もあります。
高天原を追われる際、髪や髭、両手足の爪を落とされるわけですが、これが穢れを落とす儀式のようなものにあたり、結果、中つ国に渡った素戔嗚命は別人のようなヒーローになったというものです。
素戔嗚命は他にも豊穣や和歌の神様としても名が知られています。荒ぶる武神と文化的な一面と両方を併せ持つ点もこの神様が多くの人に親しまれ、信仰されてきた理由の一つかもしれません。